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北リアスの食を食べて応援する会 12月6日東京なみへいで開催

北リアスの食を食べて支援する会を126日神田なみへいにて開催しました。定員を上回る方々に参加していただき心から感謝申し上げます。

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北リアス地域とは三陸鉄道北リアス線の走る場所で、北上山地から流れ込んだ養分に富む水が流れ込む北部陸中海岸、親潮と黒潮がぶつかる世界三大漁場でもあり、豊かな食材に恵まれた宝箱のような場所です。

 

まさしく土地の優位性。山葡萄の生産も多い場所です。

 

この場所が台風10号の被害にあい大変な状況が続いています。岩泉町の復興はまだまだですし、短角牛の生産者はこの冬をどのように乗り越えようか、眼前のことで精いっぱいの状況です。

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まずは山葡萄原液・ワイン6種の飲み比べ。

1.      矢巾町(やま採り選抜)

2.      九戸村森の貴婦人(山採り選抜)

3.      九戸村森のしずく(交配種)

 

山葡萄ワイン

1.      岩泉町宇霊羅甘口(交配種:くずまきワイナリー)

2.            辛口(  同上         )

3.      九戸村陽のしずく(山採り選抜:山形県ぶどう酒メーカー)

 

山葡萄原液は明らかに普通の葡萄ジュースとは味の広がりが違います。

 

山葡萄ワインは奇跡的に水害を逃れた岩泉町の貴重なワイン2種。くずまきワイナリーで醸造、甘口は醸造を中断しアルコール度数8%にしたもの。辛口は醸造をひっぱり12%程度にしたもの。そして九戸村の陽のしずくは山形県のブドウ酒メーカーで醸造した度数8%のワイン。

 

お料理も北リアスの食材をふんだんに使用した、素晴らしいメニューの数々。結構、健康的なメニューになりました。

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前菜は南部一郎かぼちゃのペーストを使用したメニューや熊本県の食材も使用されたアラカルト。ワカサギの天ぷら。

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安家地大根を薬味にした蕎麦。

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北リアスの蒸し&グリル野菜。寒じめほうれん草、砂糖かぶ、安家地大根、南部一郎かぼちゃ、山芋。どれもこれも味わいがしっかり出ていて、素材はともかくとして料理人のお野菜の取り扱いの繊細さが出ていました。

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水ダコのカルパッチョ。タコの旨みと野菜がじつによく調和。

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短角牛のグリル。肉の味がしっかり。付け合わせのお野菜も個性的。北リアスのオリジナリティが出ています。

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ウニ味の海鮮鍋と雑炊。良い味がしっかり出ていました。

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デザートは盛岡リンゴ、田野畑産キウイフルーツ。

 

こうしてみると超豪華版で健康的なメニューでした。

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厳しい自然環境だからこそ生産できる食材のすばらしさ、そのなかで過酷な作業をしている生産者に改めて敬意を抱くのでした。地域交流という言葉より東京と地方の共存です。それはいのちの営みとか循環を考えるとごくあたりまえの概念。

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この視点で食からの健康を語り、そして生産者とのつながりを大事にしている岩手の食材で毎日キュイジーヌマンスール。今後もたゆまずに推進してまいります。

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平日にもかかわらず沢山の方々に参加していただきましたこと感謝申し上げます

いわて山葡萄テロワール in 大阪

いわて山葡萄テロワール in 大阪 2016年11月26日

山葡萄の味わいと岩手の食材を大阪の方々に楽しんでいただく会を大阪市の欧来食堂TANAKA様で開催いたしました。

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ふるい大地とそこに根付いた山葡萄、自生する山葡萄を選抜し優品に育て上げた農家さんの努力。大地と太陽と味わいがそのまま反映された山葡萄原液・ワインを合計7種類飲み比べていただきました。

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アルコール度数8%、12%の違い、醸造所による違い、その存在は偶然か奇跡か?

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今日限りの特性メニューはオーナーシェフの田中氏のお料理。欧来食堂TANAKAは野菜ソムリエ協会認定レストランです。

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前菜:ローストした安家地大根とビタミン大根、かぼちゃのソースとベビーリーフがとてもヘルシー。色々な野菜の素材が生きています。

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イモダンス(岩手県田野畑村の伝統食材)の粉をニョッキにし、三陸の鮭、ワカメと。クリームやチーズを用いず、それぞれの旨みがイモダンスの渋苦さをまろやかに包み、食べたときの口腔内の味の広がり!これはシェフお見事です。

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わらさのパン粉とチーズ粉をまぶして焼いたものにアズキをまぜたリゾットを添えて。たんぱくな味のわらさにカリッと感が加わり、そのままだと素朴さで終わってしまう素材が料理技術で格段にハイセンスに仕上がっています。

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短角牛の山葡萄ソース添え

不思議ですね。同じ構成でもお料理するシェフにより風合いが異なります。今回も短角牛のしっかりしたお肉のうまみが噛むごとにソースとのハーモニーを奏でていました。

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岩手県湯田のヨーグルト、岩手のリンゴ、そして栃のはちみつを使用したデザート。岩手の大地の豊かさをそのまま生かしたスイーツで終了。

シェフは昨年、岩手の食材を使用したイベントを開催してから、何度か岩手の食材を取り寄せて使用してくださっていたとか。岩手の食材の特徴を知るようになって、今回もメニューへの応用が深まったとお話ししてくださいました。

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会場のご意見、ワインの好みはばらつきがありました。意外や意外「たのはた山葡萄ワイン」が一番人気でした。

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岩手QMの中心人物、Olahonoの渡邉さん。手にしているのは安家地大根。台風10号の被害で収穫後の流通が危機的になりそうな時、偶然か必然か?岩泉を通りがかり惨状を見聞き、渡邉さんが知人と共同で流通の支援を申し出ました。今期は無事に農家さんの収入に役立ったものと思います。彼女の行動力と実績はいつも頭が下がります。

現在、野田村の涼海の丘ワイナリーが稼働中。またまた話題が出てきましたいわて山葡萄。これからもぞれぞれの商品の特徴をきっちり評価して、ファンの好みを反映したご提案をしていきたいと思います。

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参加して下さいました皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

いわて山葡萄テロワール・復興の後押し

岩手県の東側は日本で一番古い地質です。

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大陸から伝播してきた山葡萄はこの古い岩手の大地に良く適合し森林で生息、どの地域より良い山葡萄へと進化していきました。

 

そこにしかないもの。これが地域の最もウリになるものです。野生種(山どり選抜)山葡萄の位置づけをしっかり行い、大地の味わい(テロワール)から地域の魅力を発信するという活動です。

 

85日ロレオール田野畑で北三陸食材研究会の方々に山葡萄原液三種を試飲していただきました。うち2種は交配種ですが、それについても生産者によって味わいが違います。

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924日第2回目の田野畑。山どり選抜山葡萄を栽培している2代目農家さんを訪問しました。大事にしたい品種です。

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そのあとロレオール田野畑で山葡萄ワインの飲み比べと伊藤シェフの特製コース料理。

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採れたての大地と海の味わいに野性味あふれる山葡萄ワインは良くあいます。

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田野畑村役場の方々とも交流できました。良いものを作り商品にして地域を活性化する、山葡萄をその戦術として大事に育てていきます。コアになるもの、それは山葡萄をはぐくむ環境を守ることです。

 

寒じめほうれん草フェスティバル2016開催

寒じめほうれん草フェスティバル2016開催いたしました。県内の野菜ソムリエコミュニティーの方々とのコラボです。

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9カ所の地域(農家さん)の寒じめ・縮みほうれん草を生・茹ででブラインドテイスティング、1番と2番に美味しいほうれん草を選んで頂きました。

 

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茹で、生でそれぞれ試食。産地は表示していません。

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医療関係者も参加してくださいました。

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農家さんたちも普段栽培してはいるものの、これだけたくさんのほうれん草を食べたことが無いそうです。

 

 

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寒締めほうれん草研究の第一人者渡辺先生はどのほうれん草を選ぶ・・?

対象として三重県の益荒男ほうれん草と、岩手町西根町の赤根ほうれん草(F1)を、こちらはあらかじめ公表して試食して頂きました。

益荒男ほうれん草

F1赤根

甘いだけのほうれん草なら光と肥料と作物にふさわしい気温があれば可能です。しかし健康増進に役立つほうれん草を作るために、品種では無く栽培技術がものを言います。

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これが寒じめほうれん草栽培技術です。ハウスである程度まで大きく成長させて、そして寒気にさらすとほうれん草は葉っぱを縮め、内部にラジエーターとしての糖をためこみます。また寒冷のストレスは細胞内で酸化ストレスを生じさせますが、ほうれん草は自分自身でフラボノイドやビタミンCといった抗酸化物質を産生し身を守ります。寒じめほうれん草は抗酸化力の強い野菜なのです。

しかも、もともとルテインも豊富ですから、パワーフード葉野菜なのです。

注目されているのは加齢黄斑変性症の予防。黄斑は網膜の中でも強い光が直接あたるスポットで、光の影響で酸化ストレスを強く受ける場所です。黄斑にはルテイン・ゼアキサンチンが集積して光の酸化ストレスを軽減させているそうです。体内では産生できませんから食事からの供給は大切です。

ブルーベリーに注目が集まっていましたが、これからはほうれん草の時代です。

ただ夏季のほうれん草は栄養価・機能性が高くないばかりか、硝酸が蓄積しています。

ほうれん草にはビタミンK、葉酸も豊富ですから、骨のアンチエイジングにも役立ちます。身近なほうれん草、アンチエイジング食材としての「時期・食べるべき品種や栽培法」などまで言及できそうです。無農薬・有機栽培だけにこだわると思わぬピットフォールがあるのです。

大分県の寒じめほうれん草もエントリー。九州でも標高が高い場所で寒じめほうれん草が生産されています。確かに甘いのですが、爽やかな苦み、すなわちポリフェノールの味がしません。ツウが好むほうれん草では無いのです。

ナンバーワンは岩手町久慈地区の寒じめほうれん草でした。

そのあと交流会。

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高橋会長より挨拶

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寒じめほうれん草研究の第一人者渡辺先生の講評。ほうれん草の成分数値と味わいの違いなど感想を頂きました。

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メトロポリタンニューウイング狩野シェフのお料理も抜群でした。

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ロレオール伊藤シェフとメトロポリタン狩野シェフの寒じめほうれん草トーク

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シニア野菜ソムリエ高橋さんの寒じめほうれん草パッケージテクニックの披露

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シニア野菜ソムリエ千田さんのピーマン味噌とほうれん草料理の紹介

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八幡平の寒じめほうれん草農家さんのお話し、など。生産者あっての私たちの健康です。

皆さん喜んで下さいました。楽しかった!食はこうでなくてはいけません。

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来年も開催できるよう準備していきたいと思います。

 

ロレオール田野畑

伊藤勝康シェフのレストランが北部陸中海岸北山崎にほど近い場所でプレオープンしています。

岩手県の素晴らしい食材に価値づけをして地域の一次産業の活性化を目指す伊藤シェフの理念の表現の一つです。

店舗情報はURLから↓↓

http://laureole7.com/

眼前に海が広がる席でランチをいただきました。

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春菊とヤリイカの前菜、ゆず風味

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ソイとちりめんキャベツ・ニタキコマソース

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アワビと矢越カブ・ブルーソース

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田野畑合鴨、山くり、ジャガイモ、しいたけ、ほうれん草を香茸ソースで。

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デザートは山地酪農の濃厚なアイスに葡萄ソースを。黄桃のソルベ。地元リンゴのカラメリゼ。

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伊藤シェフと、それから12月まで腕をふるうノルマンディ出身のシェフ。異次元ですね。

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自然環境と食材。お皿の食材はほぼ100%地元産です。