山葡萄テロワール in 岩手銀河鉄道青山駅

ここまで山葡萄ワインが一度に集結したことは記憶にありません。メジャーな山葡萄ワインからレアなものまで7種類の山葡萄ワイン。葛巻ワイン、紫波自園自醸ワイン、そして田野畑村からも山葡萄原液、ワインを協賛していただきました。

 

その他、3種類の山葡萄原液を呑み比べしていただきました。

参加者は専門家の方が比較的多かったので、真剣に飲み比べしている姿が印象的でした。

アッカトーネ松田氏の山葡萄ワインへの感性・知識・経験の蓄積からの説明は、岩手県の山葡萄ワインの大きな可能性を私たちに伝えてくださいました。

お料理は今日の特別メニュー、伊藤勝康シェフとびすとろ銀河のチーム。伊藤シェフは三陸沿岸にレストランをオープンしてから三陸の食材の扱いがさらに素晴らしくなりました。三陸にとっても本当に幸運な事です。

ばっけ(蕗の薹)の苦味が山葡萄原液の甘さと酸味に溶け合います。なんだか懐かしい感じ。

鮭の旨みと根菜類が山葡萄ドレッシングでさわやかに癒合

三陸の上質わかめの旨みと歯ごたえが白身魚の淡白さに厚みを加えてくれます。

合鴨に山葡萄とどんぐりのソース。凍み芋の粉のパンケーキを添えて濃厚な山葡萄ワインと。

岩手古来の高級スーツ?胡桃を使用したパンケーキ

伊藤シェフ、名越シェフの連携がもたらした素晴らしいお料理。

機能性に関する研究会が6月に発足するということで、今回も関係者が参加して下さいました。山葡萄種子は廃棄されていますが、機能性は種子に集中。生産⇒加工・醸造、そして機能性食品へと広がりが見えてきました。

さて今年度も渡邉理沙さんを中心に、被災地支援も含め、時間がない中、本当によく頑張ったと思います。来年度も岩手の食材のためにチーム全体で頑張りたいと思います。

 

 

北リアスの食を食べて応援する会 12月6日東京なみへいで開催

北リアスの食を食べて支援する会を126日神田なみへいにて開催しました。定員を上回る方々に参加していただき心から感謝申し上げます。

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北リアス地域とは三陸鉄道北リアス線の走る場所で、北上山地から流れ込んだ養分に富む水が流れ込む北部陸中海岸、親潮と黒潮がぶつかる世界三大漁場でもあり、豊かな食材に恵まれた宝箱のような場所です。

 

まさしく土地の優位性。山葡萄の生産も多い場所です。

 

この場所が台風10号の被害にあい大変な状況が続いています。岩泉町の復興はまだまだですし、短角牛の生産者はこの冬をどのように乗り越えようか、眼前のことで精いっぱいの状況です。

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まずは山葡萄原液・ワイン6種の飲み比べ。

1.      矢巾町(やま採り選抜)

2.      九戸村森の貴婦人(山採り選抜)

3.      九戸村森のしずく(交配種)

 

山葡萄ワイン

1.      岩泉町宇霊羅甘口(交配種:くずまきワイナリー)

2.            辛口(  同上         )

3.      九戸村陽のしずく(山採り選抜:山形県ぶどう酒メーカー)

 

山葡萄原液は明らかに普通の葡萄ジュースとは味の広がりが違います。

 

山葡萄ワインは奇跡的に水害を逃れた岩泉町の貴重なワイン2種。くずまきワイナリーで醸造、甘口は醸造を中断しアルコール度数8%にしたもの。辛口は醸造をひっぱり12%程度にしたもの。そして九戸村の陽のしずくは山形県のブドウ酒メーカーで醸造した度数8%のワイン。

 

お料理も北リアスの食材をふんだんに使用した、素晴らしいメニューの数々。結構、健康的なメニューになりました。

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前菜は南部一郎かぼちゃのペーストを使用したメニューや熊本県の食材も使用されたアラカルト。ワカサギの天ぷら。

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安家地大根を薬味にした蕎麦。

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北リアスの蒸し&グリル野菜。寒じめほうれん草、砂糖かぶ、安家地大根、南部一郎かぼちゃ、山芋。どれもこれも味わいがしっかり出ていて、素材はともかくとして料理人のお野菜の取り扱いの繊細さが出ていました。

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水ダコのカルパッチョ。タコの旨みと野菜がじつによく調和。

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短角牛のグリル。肉の味がしっかり。付け合わせのお野菜も個性的。北リアスのオリジナリティが出ています。

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ウニ味の海鮮鍋と雑炊。良い味がしっかり出ていました。

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デザートは盛岡リンゴ、田野畑産キウイフルーツ。

 

こうしてみると超豪華版で健康的なメニューでした。

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厳しい自然環境だからこそ生産できる食材のすばらしさ、そのなかで過酷な作業をしている生産者に改めて敬意を抱くのでした。地域交流という言葉より東京と地方の共存です。それはいのちの営みとか循環を考えるとごくあたりまえの概念。

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この視点で食からの健康を語り、そして生産者とのつながりを大事にしている岩手の食材で毎日キュイジーヌマンスール。今後もたゆまずに推進してまいります。

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平日にもかかわらず沢山の方々に参加していただきましたこと感謝申し上げます

いわて山葡萄テロワール in 大阪

いわて山葡萄テロワール in 大阪 2016年11月26日

山葡萄の味わいと岩手の食材を大阪の方々に楽しんでいただく会を大阪市の欧来食堂TANAKA様で開催いたしました。

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ふるい大地とそこに根付いた山葡萄、自生する山葡萄を選抜し優品に育て上げた農家さんの努力。大地と太陽と味わいがそのまま反映された山葡萄原液・ワインを合計7種類飲み比べていただきました。

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アルコール度数8%、12%の違い、醸造所による違い、その存在は偶然か奇跡か?

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今日限りの特性メニューはオーナーシェフの田中氏のお料理。欧来食堂TANAKAは野菜ソムリエ協会認定レストランです。

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前菜:ローストした安家地大根とビタミン大根、かぼちゃのソースとベビーリーフがとてもヘルシー。色々な野菜の素材が生きています。

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イモダンス(岩手県田野畑村の伝統食材)の粉をニョッキにし、三陸の鮭、ワカメと。クリームやチーズを用いず、それぞれの旨みがイモダンスの渋苦さをまろやかに包み、食べたときの口腔内の味の広がり!これはシェフお見事です。

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わらさのパン粉とチーズ粉をまぶして焼いたものにアズキをまぜたリゾットを添えて。たんぱくな味のわらさにカリッと感が加わり、そのままだと素朴さで終わってしまう素材が料理技術で格段にハイセンスに仕上がっています。

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短角牛の山葡萄ソース添え

不思議ですね。同じ構成でもお料理するシェフにより風合いが異なります。今回も短角牛のしっかりしたお肉のうまみが噛むごとにソースとのハーモニーを奏でていました。

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岩手県湯田のヨーグルト、岩手のリンゴ、そして栃のはちみつを使用したデザート。岩手の大地の豊かさをそのまま生かしたスイーツで終了。

シェフは昨年、岩手の食材を使用したイベントを開催してから、何度か岩手の食材を取り寄せて使用してくださっていたとか。岩手の食材の特徴を知るようになって、今回もメニューへの応用が深まったとお話ししてくださいました。

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会場のご意見、ワインの好みはばらつきがありました。意外や意外「たのはた山葡萄ワイン」が一番人気でした。

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岩手QMの中心人物、Olahonoの渡邉さん。手にしているのは安家地大根。台風10号の被害で収穫後の流通が危機的になりそうな時、偶然か必然か?岩泉を通りがかり惨状を見聞き、渡邉さんが知人と共同で流通の支援を申し出ました。今期は無事に農家さんの収入に役立ったものと思います。彼女の行動力と実績はいつも頭が下がります。

現在、野田村の涼海の丘ワイナリーが稼働中。またまた話題が出てきましたいわて山葡萄。これからもぞれぞれの商品の特徴をきっちり評価して、ファンの好みを反映したご提案をしていきたいと思います。

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参加して下さいました皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

岩手山葡萄テロワール・勉強会 in アッカトーネ

土地があって山葡萄があり、それを絞ったものが山葡萄原液。それを醸造してワインとなる一連の流れの中で、何が本物か、どうすれば理想に近づくのか、という議論なかったことが不思議なくらい。山葡萄の品質と醸造技術、岩手県の課題でもあります。

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ソムリエ松田氏の協力を得て、勉強会を開催いたしました。矢巾町の山葡萄原液、それを辛口スパークリングワインで割って、次は岩泉町宇霊羅(甘・辛)、九戸村陽のしずく、葛巻町リアリティ、そして幻となってしまった2011年岩泉町宇霊羅。

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お料理は高橋シェフによる岩手県の食材を利用した特別メニューです。

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共通言語があり共通認識(知識)があり、そして共通感性がそろったところで語り合う世界は広がります。この3つの要素を持ち得ている方々に参加していただき、山葡萄ワインの素晴らしさを知り、そして目指すべき山葡萄ワインの方向性が見えてきたようです。

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今後は山葡萄テロワールの輪が広ろげ、そして世界に誇れる山葡萄ワインが生まれるまで、私たちはともに活動していきたいと思います。

いわて山葡萄テロワール・復興の後押し

岩手県の東側は日本で一番古い地質です。

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大陸から伝播してきた山葡萄はこの古い岩手の大地に良く適合し森林で生息、どの地域より良い山葡萄へと進化していきました。

 

そこにしかないもの。これが地域の最もウリになるものです。野生種(山どり選抜)山葡萄の位置づけをしっかり行い、大地の味わい(テロワール)から地域の魅力を発信するという活動です。

 

85日ロレオール田野畑で北三陸食材研究会の方々に山葡萄原液三種を試飲していただきました。うち2種は交配種ですが、それについても生産者によって味わいが違います。

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924日第2回目の田野畑。山どり選抜山葡萄を栽培している2代目農家さんを訪問しました。大事にしたい品種です。

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そのあとロレオール田野畑で山葡萄ワインの飲み比べと伊藤シェフの特製コース料理。

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採れたての大地と海の味わいに野性味あふれる山葡萄ワインは良くあいます。

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田野畑村役場の方々とも交流できました。良いものを作り商品にして地域を活性化する、山葡萄をその戦術として大事に育てていきます。コアになるもの、それは山葡萄をはぐくむ環境を守ることです。